HSPは感じる「刺激」を理解しよう(HSP②)

前回書いたように、HSP(敏感すぎる人)は高感度のアンテナを備えた人間で、余計に多くの情報を受け取ってしまいます。

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HSPは、常に情報という名の風雨にさらされていて、そのせいで精神が高ぶって疲れてしまいます。しかし、その情報すべてがHSPを疲れさせているのでしょうか。

今回はHSPを疲弊させる「刺激」となる情報とは何か、について考えてみます。

「刺激」はひとつではない

いうまでもありませんが、私たち人間は、目や耳、鼻などの感覚器を通じて、外から情報を受け取っています。では、たくさんの情報を受け取るHSPは、単に感覚器が他の人より発達してるから、多くの情報を得ているのでしょうか。

私事で恐縮ですが、私は同年代の人に比べて視力はよいほうです(両目とも1.5)。耳もかなりよくて、低い音から高い音まで、幅広い周波数を聞き取ることができます。

ですので、真っ白な蛍光灯で明るい部屋は、目が痛くなってきて苦手です。スマホの画面はいつも暗いので、「それで見えるの?」とよく心配されます。

また、うるさい場所も好みませんので、大音量にさらされるクラブなどもってのほか。味覚も辛さや酸っぱいは嫌いで、匂いも他人の香水でクラクラします。

私自身はかなり感覚が鋭くて情報をたくさん受け取る方ですが、そのように単に刺激が「強い」または「多い」からHSPにストレスを与える訳ではない、と私は思っています。

では、いったい何がHSPを疲れさせるのでしょうか。

HSPを疲れさせるのは「人のこころ」

HSPは、ほかの人の気づかないような、微細な情報も拾い上げること何度も書きました。それ以上に、HSPがほかの人たちと決定的に違う点があります。

それは何かというと、これはあくまで私の経験的な主観ですが、刺激と一緒についてくる「人間の感情や意思」を感じ取ってしまう、ということです。

これまた私事ですが、単に大きな音であっても、雷や台風の風など、自然のものには全然ストレスを感じません。

反対に、同じ大きさの音であっても、怒鳴りあう人の声や、子どもの泣き声のほうが数倍、刺激としては強いと感じます。

怒鳴りあう声にまとわりついてくる「怒り」の感情や、相手を傷つけようとする「気持ち」が感じとられて、恐怖を感じます。たとえ、怒鳴り声が自分に向けられたものでないと分かっていても同じです。

赤ん坊や子供の泣き声には、強烈な不安感が付いてきます。ですので、同じ泣き声でも甘えたいだけのウソ泣きはすぐわかります。

人間は自分の行動に、知らず知らずのうちに気持ちを込めてしまっており、それをHSPは敏感なアンテナで拾い上げているのです。このことを知らずに悩んでいるHSPは、意外なほど多くいます。

理解できないひとたち

人の行動に気持ちや意図がまとわりついてくるのを、HSPは感じ取ってしまい、そのため疲れることが多いように思います。

ただ、HSPもひとりの人間であり、他の人がしている裏にある「気持ち」は理解できるはずです。

例えば、

店でしつこく定員に話しかけている人を見て、「話し相手がいなくて寂しいんだろな」とか

全身をブランド物で着飾っている人を見て、「人から認めてほしいんだな」とか

すごく大きなクルマに乗っている人を見て「自信がないけど、自分を見てほしいんだな」とか

その行動のもとになった欲求について、同じ人間として気持ちは理解できます。ですので、「どうぞお好きなようにすれば〜」と頭を切り替えることができます。

しかし世の中には、HSPが理解不能な人たちが存在します。

それは、他人を傷つけたり、迷惑な行為をし続ける人たち。

その行動は、自分にとっても他人にとっても何の得もないにもかかわらず、彼らはやめることはありません。

この人たちによって、HSPの方々は苦しめられ続けています。この人たちの正体を知らないと、HSPの人生は過酷なものになってしまいますので、次の記事で解き明かしたいと思います。

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