過酷な社会でHSPが生き残る手段とは(HSP⑥)

前回では、社会全体が攻撃的な「戦士階級」に甘い風潮にあり、HSPにとっては過酷なものとなっているという話をいたしました。

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世間はいわば「修羅の国」なのです。では、HSPはどうやって生き抜けばいいのでしょうか。

修羅の国

わが国では、多くの方がつらい目にあい、自ら死を選んでいます。それは交通事故による犠牲者の5~6倍の人数となっています。私は、その多くがHSPなのではないか、と憂慮しています。

彼らはなぜ、自ら人生を終わらせようとしてしまうのか。

原因①:いじめやパワハラ

「戦士階級」の攻撃は、始まったら簡単に止まりません。以前から申し上げていますが、「生まれ」=DNAがそうさせるからです。彼らとは、普通に戦って勝てるものではありません。

法的手段などを駆使して戦う方法もありますが、結局、膨大な時間とエネルギーを消費してしまいます。

原因②:失職と生活苦

おとなしいHSPは、他の人でも出来る仕事をしていると、あまり文句を言わないため、リストラや人員整理を受けやすい傾向にあります。それはどんなに精度の高い仕事をしていたとしてもです。

職を失うと、次の職探しで時間も手間も取られ、スムーズに決まらないと、かなりのストレスに襲われます。また、貯金を切り崩さなくてはならず、すぐに生活に困窮してしまいます。

そうして将来を悲観し、思い詰めてしまうのです。

原因③:適正に合わないの仕事

自分の性格に合っていない仕事をさせられ、ストレスが溜まってしまい、心身に異常をきたしてしまうパターン。

営業成績など無理に競争させられたり、ずっとクレーム処理など攻撃にさらされていたり、人間相手のマネジメントをしなければならなかったり、などが挙げられます。

きれいごとなんていらない

こんな目にあって疲れ果て、どうしようもなくなって、「もうだめだ」と思い、どこかに相談しても、帰ってくるのはきれいだけど空虚な言葉です。

「生きていればいつかは明るい未来が来る」

「自ら死を選ぶと成仏できない」

「あなたがいなくなると、周りが悲しむ」

こんなことを言われたところで、何の足しにもなりません。きれいごとなど、いりません。

悲しすぎる現実ですが、必要なのは「お金」です。「お金」があれば、生きていけますし、大抵の悩みは解消されます。最低限の生活をどうやって確保するか。ここが一番肝心です。

HSPの方々に言いたいこと その③

そこで頼れるものはただひとつ。それは、

己の「稼げる一芸」のみ

「稼げる一芸」とは、社会に必要とされているにもかかわらず、それができる数少ない人が持つ能力。しかも、要求されたことを、高次元で実現して提供する能力。俗にいう「適職」といわれるものです。

原因①への対処

いじめやパワハラを受けてたら、戦うなんて無駄なことはせず、さっさと逃げましょう。

そんな時のために困らないように、「稼げる一芸」が必要なのです。これを武器に、活躍できる別の場所を探しましょう。

原因②への対処

人員整理で職を失わないために、「稼げる一芸」をもとに人員整理されない特殊技能や、替えの利かない特殊なポジションを獲得しましょう。

特殊なポジションを確立していると、クビになる確率を減らすことができますし、それ以上に大きな効果として、「戦士階級」からの攻撃を免れる可能性が高まるのです。

特殊なポジションにいれば、いじめなどの攻撃を受けて離脱されると、組織にっとて替えがおらず、全体が停滞してしまいます。そうならないように、上司や仲間が守ってくれることが多いのです。

原因③への対処

適正が合っていなくて、ストレスがたまるのは、それが苦手または不得意だからです。

苦手であったり下手なことに対しては、やる気が起こりません。でも仕事なので、自分を無理に動かすことになります。そのたびに、外からは見えない内部の精神力を少しずつ消費しているのです。次第に精神の疲れは、身体のあちらこちらに異常をもたらす原因となります。

苦手なものは、長い時間をかけても好きになることはほとんどないでしょう。なぜなら、苦手・不得意なのは「生まれ」もったものなのです。DNAに刻まれた特性によって決められたことなので、できるだけ早く諦めた方が賢明です。

これについては、次の回に詳しく説明します。HSPのみなさんは、すぐにでも「稼げる一芸」を使って、新しい活躍の場を求めて旅立ちましょう。

 そんなスキルがあれば、こんなに苦労してないよ、という声が聞こえそうです。

「稼げる一芸」は簡単には手に入りません。数十年の職業キャリアのほとんどを使って初めて、この「稼げる一芸」を獲得することさえあります。

だからこそ、気づくのが早ければ早いほど、獲得できる可能性が高いのです。

天職や適職につながる「稼げる一芸」は何か。それは、あなた自身の中に埋まっているのです。それを掘り起こすのも、あなた自身です。

だから自分自身に聞きましょう、あなたの「心の声」を。

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