【使い方】3つ覚えたら図書館の8割はあなたのもの

前回、図書館は静寂が無料で手に入る、素晴らしいところだと申しました。

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では、実際に図書館を利用してみましょう、といってもどうすればいいか分からず、二の足を踏む方も多いでしょう。

よく知らない方のために、図書館の3つの基本を説明します。たった3つで、図書館サービスの8割以上使いこなせていることになります。

(1)借りる

ひとつめが、「借りる」です。ではどうやって借りるのでしょう。

カードをつくる

図書館に行って、そこで本を読むだけなら手ぶらで問題ありません。でも、本を借りて家に持って帰るためには、利用者の登録をしてカードを作ってもらう必要があります。

そのためには、そこの住民であることを証明する身分証明書を提示しなくてはいけません。運転免許証や健康保険証でOKですので、はじめて行くときは必ず持っていきましょう。

カードが出来たら借りてみましょう。借りられる冊数や期間は図書館によってまちまちですが、10冊~15冊を2週間程度のところが多いようです。

本を探す

ずら~っと棚に本が並んでいるので、自由に手に取って借りることができます。ちなみに本棚の並び方は日本十進分類法(NDC)というルールでならんでいます。小説や新書などはわかりやすいように、別にして置かれていることもあります。

本が多すぎて、なかなか読みたいものが見つからないと思います。探している本があれば、カウンターで尋ねるか、検索専用のパソコンで自分で調べることができます。

本のタイトルなど分からなくても、職員に聞けば探してくれます。図書館には「司書」という専門職がいます。だいたいこんな内容とか、◯◯が載っている本など、あいまいに伝えても大丈夫。全力で探してくれます。彼らはそれが仕事なので、遠慮なく聞きましょう。

本棚にはたくさんの本が並んでいますが、実はそれがすべてではありません。一般の利用者が見ている本棚は「開架書架」といって、全体の一部なのです。

その他は、倉庫のようなところに保管されています。利用者から閉ざされているので「閉架書庫」といわれています。少し古いけど残しておく価値のある本が、ひっそりと読む人を待っている場所なのです。職員に頼めば、書庫から出してくれますし、もちろん借りられます。

(2)返す

2つ目は「返す」です。

借りた本は、借りた場所に返すのが基本となります。ほとんどの場合、市内の他の分館へ返しても大丈夫ですが、他の市町村の図書館では返せないのでご注意を。駅前に返却ボックスを設置したり、役所の支所や出張所で返せる場合もあります。

延長

忙しくて借りた本が期限までに返せない、なんてことはよくあります。多くの図書館では、借りる期間を延ばすことができます。返せそうにない場合は、借りている期間内に申し出て延ばしてもらいましょう。

遠方で返せない

引っ越しなどで遠くに来てしまい、どうしても返しに行けない場合、郵送での返却を認めてくれる場合があります。送料はもちろん、借りた側で負担します。着払いにしてしまっても、図書館は送料まで払ってくれません。結局、送り返される羽目になりますのでやめましょう。

延滞

遅れると「延滞」となり、ハガキや電話で督促を受けます。督促を無視して長い間返さないと、ペナルティとして利用が停止されてしまいますので、さっさと返しましょう。

(3)予約する

よく図書館を利用している人でも、あまり利用していないのが「予約」です。

読みたい本が、近くの図書館に必ずおいているとは限りません。市内に図書館が複数あれば、読みたい本があちこちに点在しているはずです。

そんな時は予約することで、別の分館から本を取り寄せてくれます。分館にもない場合は、他の市町村からも取り寄せてくれます。

非常に便利なサービスなので、いままで使ったことのない人はぜひ活用するべきです。

人気本は順番待ち

ただし、予約したのが人気の本なら順番待ちとなります。順番が来て、借りられる状態になると連絡してくれます。

超人気作になると、予約が集中してなかなか順番が回って来ず、かなり長いあいだ待たされます。

ちなみに、私の近所の大阪市立図書館で最も予約が多い本が、東野圭吾の『希望の糸』です。予約件数は、なんと1,711件(2019年10月現在)・・・( ゚Д゚)

いつ回ってくるんだろう、と思ったら冊数が55冊・・・(;゚Д゚)

すごい所蔵数ですが、それだけ予約数が多いからでしょう。

よく言われる「新しい本や話題の本が置いていない」という図書館へ不満は、そんな本が予約者(ヘビーユーザー)のところで回っていて、たまにしか来ない利用者(ライトユーザー)の目に触れないことによるものなのです。実際のところ、図書館は新しい本や人気のある本を、かなり購入していることがわかります。

予約の順番待ちが切れたら、そこで初めて棚に並びます。長ければ1年以上、棚には並ぶことはありません。

予約の人数は、職員に聞けば教えてもらえます。あまりに予約が多ければ、予約して待つよりはあきらめて買った方がいいと思います。数か月後、忘れたころに届いても興味が無くなっていることもあります。また、人気の本は短期間で多くの人の手に触れているので、痛みが進んでボロボロで読む気がしない、なんてこともありました。

まとめ

以上が3つの基本、「借りる」「返す」「予約する」の説明でした。

簡単に利用できることをたくさんの方に知ってもらって、幅広い人たちに図書館に行ってもらいたいと願っています。

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