振り向けば、答えはずっとそこにあったんだ(HSP最終回)

よって立つもの

なぜ私が、「稼げる一芸」や「心の声」について、こんなにまでしつこく書いているのか、不思議に思われることと思います。

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それは、HSPの多くが、多様な才能があるにもかかわらず、自分自身を過小評価しているからなのです。

他の人よりクオリティの高い仕事をしているのに、なぜか自信が無い。そのせいで、自分を大切にしない行為を行いがちになるのです。

現実に人生に絶望して、死を選ぶ人が大勢います。その中にHSPの方々が多く含まれているのではと、心配していることはすでに述べました。その原因のひとつが、自信が無かったり、価値がないと思い悩んでいることにあると考えています。

「もっと自信を持って」なんて言われて、実際に自信がつくことはありません。本当に自信につながるのは、人の役に立って、人に感謝されるという体験を通してしかありえないのです。

だからこそ、「稼げる一芸」で人に感謝されるという生の体験を感じてほしいのです。

絶望を感じていたら

私はただ、

HSPが世の中に必要とされていることを伝えたいのです。

生きていく価値があることを伝えたいのです。

安易に簡単に、人生を終わらせないでほしいのです。そのような行為は

やろうと思えば、いつでもできるのです。

「がんばって生きて」なんていう、意味のない、空々しい言葉は言いたくはありません。

一つだけ伝えたいとすれば、人生を終わらせる前に、一度だけでいい

あなたの腹の底から湧き上がる、「心の声」に耳を傾けてほしい。

間違いなくそこには、あなたの生きる道が示されているから。

「心の声」の源泉

実は「心の声」は、あなた自身だけのものではないのです。

あなたの存在は、何千年、何万年とご先祖様から受けついた命のリレーのバトン。あなたが見ている風景そのものが、何千万人の「死」によってできた作品なのです。

あなたのDNAには、苦難の歴史が間違いなく刻まれています。親がわが子に、自分と同じような苦労をさせたいと思うでしょうか?そんな苦労を避けて、子孫が安全に生活できるようにと思うはずです。

そのために人類は文字を発明して、記録を残して後世に伝えていったのです。この時期に洪水が来る、この時期に日照りが来る、この時期に収穫するのが良いなど。

古代エジプトのパピルスに刻まれた記録を、パリのルーブル美術館で見たときに感じました。すべて、自分たちと同じような苦難を子供たちに体験してほしくない、という切実な願いから作られたものなんだろうと。

文字で、言葉で伝えれば、具体的な内容が分かってよいでしょう。しかし、文字による情報の伝達が可能になったのは、長い人類の歴史の中でもつい最近のことといえます。文字が登場する何万年も前からも、人類は存在していました。そんな人類を生き延びさせるには、どうすればよかったのでしょうか。

それは命のリレーに都合の悪い、存在を脅かす危険な時には不快な警告を与えることです。逆に、命のリレーに都合の良い場合には、楽しさや嬉しさを与えることなのです。そのような仕組みが、我々の体にプログラムされているのです。

つまり、好き、楽しいと思えるあなたの「心の声」は、

あなたを生き延びさせるための「ご先祖さまの声」

と言い換えることができます。ご先祖様からの教えでもあり、励ましでもあります。

あなたを助ける声は、世界中どこを探し回っても、外から聞こえることはありません。人生の幕を自分で下す前に、少し立ち止まって振り返り、先祖からの手紙を読んでほしいのです。

最後に

ここまでをまとめるとするなら、

ご先祖様からの「心の声」に従って自分の適性を見極め、適性に合った専門性の高い仕事を選ぶ。

そしてスキルを磨いて「稼げる一芸」として身につけて、「戦士階級」からの攻撃を避けながら、活躍できる場所を確保する。

そこから得られる他人の評価が、自信へつながっていき、生きる気力を産み出していく。

となるでしょう。たった、数行に収まってしまいますが、これが私の理想とするHSPの生き方なのです。

そしていま、現在進行形で自分自身がこの生き方を具現化しようと悪戦苦闘しています。そして日々更新して、自分の体験や考えを同じHSPの方々へ還元していきたい。

それができれば、私が世の中に貢献して得られる、私の「自信」となるはずです。

最後まで読んでくださったみなさまへ

長かったシリーズ記事もこれで終わりです。

HSPという存在がいること、彼らが人知れず苦悩していること、彼らの存在が社会にとって有益で価値があること。それらをすこしでも広めることができればと思い立ち、このサイトを立ち上げました。

それと同時に、HSPの方々へ、生きづらさを軽くしたい、そのための考えるヒントとなれば幸いです。心が折れそうなとき、気持ちではなく、知識や考え方の転換で踏ん張れることもあるのです。

ブログだけでなく、HSPが生きやすい社会になるよう、各方面で働きかけを続けていこうと思っています。

こんな堅苦しい話を最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。他の記事はもうちょっと柔らかいものにしたいです(^^;

コメント

  1. ないたあかおにのともだち より:

    自分も個性や才能を生かしきれず俗世間、現代社会に適応しようと無理や無茶を重ねてきました。空回りの連続でした。的をついたつもりでキョトンとされるのは日常茶飯事。やればできるのになぜやらん?!
    と叱咤されればされるほど空回り空回り。

  2. いちご より:

    私はHSPと気付くまで、すぐ疲れちゃう自分を怠け者、人からいやなことをされやすいのも、私のせい、などなど、HSPとわかっても、本で例えるならタイトルだけで、中身を読んでいない状況でした。最近、仕事探しをする際に、自分はどんな職場を望んでいるんだろうと、自問自答し、見つかったのは、皆んながやりたがらない仕事でしたが、私にとっては凄く魅力的な内容でした。どこまで続くかわかりませんが、やってみようと思います。また、HSPの人がどんな風に生きていけばよいか、わかりやすかったです。
    また1人HSPの人に出会えて安心しました。
    ありがとうございます。

    • ウェスタ氏 より:

      コメントありがとうございます。

      私の記事が少しでもお役に立てたことは、望外の喜びです。

      HSPとして今まで何かとご苦労されたことでしょう。そんなHSPの性質を捨てたいと思われたこともおありかと存じます。

      しかし、HSPでしかできなことが世の中にはたくさんあります。しかも、目立たないがそれが欠けると組織が回らないような「要(かなめ)」であったりします。

      いちごさんが掴んだ機会を活かし、「余人をもって代えがたい」ポジションを築けるよう、陰ながらお祈り申し上げます。

  3. さかな より:

    ウェスタさん、こんにちは。

    私は30代の男性で、おそらく、大方、ウェスタさんと似た苦境を経験しているところです。
    生きるのか、生きないのか、選択を迫られる日々が続いて、たどり着いたのがこの文章です。

    自分だからできる芸当がある。
    そのことは産まれ持った身体が教えてくれていました。
    でも、ビジネスやサラリーが幅を利かせる世界で、それを表明するのが怖くて、自分を認められないでいました。

    けど今ここで、ウェスタさんの言葉に、背中を押してもらえました。
    心の声を聴いて、自分を信じて、負けないで生きていこうと思いました。

    優しくて、ためになる文章を書いてくださって、本当にありがとうございます。

    • ウェスタ氏 より:

      さかなさん

      ご丁寧なコメントをいただき、ありがとうございます。

      私の文章がお役に立てて、喜ばしい限りです。

      HSPと呼ばれる人々は、人並み以上に特定の能力があるにも関わらず、それを過小評価しがちで自信を持ちにくいことが多いです。

      ですので、多くのHSPに自分の才能を見出して欲しいと、私は願っています。しかし自分の才能を見極めるのは、実は非常に難しいことなのです。

      幸運にも、さかなさんはご自身の「芸当」を見出されています。このことは、HSPにとっての大きな関門をすでに突破していることを意味します。

      あとはそれをクオリティの高いものにし、自分にしかできない味付けをし、それをちゃんと活かせる場を適切に選ぶ。ご自身の才能を愛して、育っていっていただければと思います。

      さかなさんのご活躍を祈念しております。

  4. 熊谷 より:

    40代HSPです。自分がHSPであること、つい最近わかりました。
    大きなことから小さなことまで、全てが合点で驚き、自分は変人じゃないしネクラでもないし、怠け者でもないとわかり、少し楽になりました。これらのことでずっと自己否定して苦しんできた人生でした。幼少期にはもれなく酷いイジメも経験しましたし。。

    死にたくて、、でも自分で実行してしまったら家族がどんな状態になるかも想像出来る。
    だったら不慮の事故でもいいからもう殺して欲しい、迎えにきてほしい、と亡くなった父や祖父母にお願いしていました。

    大丈夫、キミはHSPというだけだから。
    とご先祖さまが教えてくれたのかも知れませんね。
    だったらそれなりの生き方を探ってみようと
    ここにたどり着いた次第です。

    同じことで苦しんできた仲間がいるだけで心強く、このような冷静な分析と情報、愛ある言葉に感謝します。

    ありがとうございました。
    これからは怖いと思う人種から逃げて生きます。

  5. タカ より:

    ウェスタさんこんにちは。
    私も40代の関西人で営業の仕事をしています。とはいえ非常に生きづらく、一人が好きな性格をなるべく外に出さない様にして今まで生きてきました。人に合わせるのは得意ですが、本来の自分からかけ離れる為、疲弊し、帰宅後に孤独の殻に閉じこもる流れを繰り返していました。寂しがりな人や群れるのが好きな人がいると巻き込まれたく無い思いがありつつ嫌われたくない本能、及びその人を理解しようとする分析が働き、無理に付き合って余計に疲れる事も多々あります。今はお酒を飲んで気分を高揚させる事でなんとか対応出来ている状況です。今回検索ワードから、こちらのブログを読ませて頂き、HSPという言葉を初めて知りました。かなり自分に当てはまっている為、10記事をあっと言う間に読んでしまいました。まだ、私は芸というものが明確には見えておりませんが、模索しつつ生きやすくなる様に行動して行きたいと思えました。ありがとうございました。
    長文大変失礼致しました。(まだ趣味段階ですが、英語で地元を紹介するブログを始めました。これを芸に繋げたいですね)

    • ウェスタ氏 より:

      タカさん

      コメントありがとうございます。

      人に合わせているうちに、どんどん疲れてくる感覚。本当によくわかります。

      自分を守るため、あえて人との関係を切り捨てる勇気も、時には必要なのでしょうね。

      無理なさらず、自分らしくいられる工夫をしていかれてはいかがでしょうか。

      また、趣味からでも、ご自身の一芸を模索していかれるのは素晴らしいことです。

      それを始めるのに、時期や年齢の早い遅いは問題ではありません。

      ぜひ夢中になれるものを見つけ、大きな強みとなる一芸へと昇華されるよう、お祈りいたします。

      何よりこのブログがその一助となったならば、まことに幸いです。